昔、畳はムシロやゴザ、コモのように薄く、丸めたり畳んだりでき
板の間に座布団のように部分的に敷くものでした。
畳めるから畳と名がついたのでしょう。
畳には大きく分けて縁あり畳と、縁なし畳があります。
一般的には縁あり畳が多いのですが何故でしょう。
畳の長手方向にはイ草の切り口が出てしまうので、ある意味、ボロ隠しの要素
があるのかもしれません。
それとイ草の強度が、曲げの部分では落ちるので補強の為もあると思います。
一方、縁なし畳はどうでしょう。
本来、琉球畳に象徴され、別名(坊主畳)とか言って最近流行のものですが
根本的に琉球畳と一般的な縁なし畳は違います。
何が違うのか?
使っているイ草が別物です。
琉球畳に使われている材料は「七島イ」と言って日本の一部でしか作っていな
いものです。
最近は中国産もあるようですが。
触ってみると太く丈夫でごわごわした感じです。
製品自体も固くて、機械織りが出来ず手織りが殆どで、主に柔道場とか擦れが
起こる場所に使われます。
最近は、和紙を原料にした畳表が増えてきています。
ですから、一般に販売されている琉球畳「七島イ」以外は「縁なし」か「坊
主」と呼ぶのが正式なのかもしれません。
いずれにしろ、最近少なくなってきた畳の間のイ草の香りと伝統PGは残してい
きたいものです。